ご住職のエプロン(2018年10月23日)
先日何気なくお寺の奥様に
「ご住職がつけているエプロンの様なものって何という名前ですか?」
とお聞きしたところ「絡子(らくす)と言うのよ」と。
ラクス??
片方に輪をつけたものは禅宗で使われていて、袈裟の一種だそうです。
今回はその「絡子」について調べてみました。
昔インドの仏弟子たちはサリーに似た布をまとい、
埃やチリから身を護り、体を保護していました。
綺麗な布だとねたみや盗み心を抱かせるからと
粗末な布を使っていたそうです。
一般の人達は白い布をまとっていたので、
それと区別するためにも、捨てられた布や汚れた布をまとうことが
仏弟子のしるしとされました。
そして信者の方から施された布をつなぎ合わせて袈裟に使うこともあり、
この「布を施す」がお布施の語源となったとか?!
なるほど~!
現在ではお布施は金銭によって施される場合が多いですが
元々は布を贈っていたわけですね。
禅宗の場合は「袈裟」が非常に長くて全身を覆うため、
どうしても動きづらくなってしまいます。
そのためこのような袈裟を簡略化したものとして
「絡子」が使用されるようになったという事です。
因みに、よく絡子の中に手を入れているのを目にしますが、
立ち歩きの基本姿勢なのだそうです。
中の手は、左手をにぎり、その上を右手で包んでいる、らしいです。
機会があれば、ちょっと見せていただきたいものですね。