意識について(2019年12月11日)
仏教を説かれたお釈迦様は、
人間の心理をとても詳しく説かれました。
お釈迦様は人間の心理を、大きく8つに分け
「八識(はっしき)」と説かれています。
八識は以下の8つです。
1. 眼識(げんしき)
2. 耳識(にしき)
3. 鼻識(びしき)
4. 舌識(ぜっしき)
5. 身識(しんしき)
6. 意識
7. 末那識(まなしき)
8. 阿頼耶識(あらやしき)
眼識、耳識、鼻識、舌識、身識の5つを
「前五識(ぜんごしき)」といいます。
次の意識は、その前五識を統括している心であり
私達が普段生活をしていて、ここまではわかるものですね。
「眼識」とは、色や形を見分ける心です。
これには個人差があって、近眼の人もいれば
遠くまで見える人もいます。
「耳識」とは、音を聞き分ける心です。
これも普通の人と音に敏感な専門職の人とでは違いがあります。
「鼻識」とは、匂いをかぎ分ける心です。
鼻が詰まり気味であまり匂わない人もいれば鋭い人もいます。
「舌識」とは、甘い、辛い、酸っぱいなど味を見分ける心です。
こちらも、何を食べても美味しい人もいればグルメな人もいます。
「身識」とは、寒いとか暖かい、痛いとか快よいなどを感ずる心です。
これも、鈍くてあまり感じない人もいれば、敏感に感じる人もいます。
前五識は、色々感じることはできますが、
記憶したり考えたりすることはできません。
そこで、「意識」が出てまいります。
仏教でいう意識とは、前五識を統制して、
記憶したり、判断したり、考えたり、
命令したりする「心」のことなのです。
また、前五識が現在の事柄のみを対象とするのに対し、
意識は過去・現在・未来の三世を対象として
心が清浄になる道を開くものとも言われています。
「意識」も仏教用語という事で…。
皆様、お参りの際は三世にわたる話を「心」でなさっていってください。