紫陽花の教え(2017年6月22日)
今回は、あじさいの花言葉から仏法を学んでみましょう。
良い意味では ①辛抱強い愛情・我慢強い②家族の団欒
悪い意味では ①移り気・浮気性②高慢・冷淡で無情となっています。
結局捉え方次第なのですが・・・。
それを示す四字熟語に「朝令暮改(ちょうれいぼかい)」という言葉があり、朝言った事が暮れには変わっていて、あてにならないという意味になります。
仏教には三法印の一つ「諸行無常(しょぎょうむじょう)」という教えがあって、学生の頃、古文の授業で平家物語の冒頭「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という一文を習った人も多いでしょう。ちなみにこの後には「沙羅双樹」という、仏教にまつわる樹木も出て来て仏教を学べる文章なのです。
諸行・とはすべてのもの
無常・とは常がないということ
で一瞬たりとも同じ状態を留めることは出来ないとお釈迦様は教えられています。世の中のものは常に揺れ動いているという事です。
良い意味となるか悪い意味となるかは、その時々の状況や環境、関係性によって移り変わるもので「朝令暮改」はその典型的な事例を示した熟語でしょう。
このように、紫陽花の花言葉を「この花言葉は良い意味」「あの花言葉は悪い意味」などと一元的に捉える事を戒める話として、仏教の智慧から学ぶことが出来ました。
参道を行き来しながら、仏教の奥深さを感じる今日この頃です。
皆さまもお参りにいらした際は、ちょっとだけ思いを巡らせて、紫陽花を眺めて行ってくださいね。