終わりよければ全てよし(2020年10月25日)
毎年の事ですが○○様の祥月命日に
会社関係の方が立派な供花をご持参し皆でお参りにお越しになりました。
月日が経つのは早いもので、旅立たれてからもう5年が過ぎてしまったのか…
このお方は「終わり良ければ全てよし」と身をもって教えて下さった方で、私が尊敬するお一人です。
旅立つ一年前のこと、突然見学にお越しなり、
「末期癌で余命宣告受けてからもう2年が経っている。そろそろ自分の入る場所を考えなきゃと思って…」
「離婚して今は一人だから親族は誰もいないんだよね」と明るく話すので、初めは疑いの目でみてしまいましたが、話を聞いてみると結構深刻な状況でした。
「生前契約の場合は必ず最終連絡先に親族もしくは後見人を一人たてないと、ご契約はできません」
「何故なら万が一の時はどなたかに必ずご遺骨を持ってきて頂かないといけないからです」と説明すると、ちょっと不満そうでしたがご理解はいただけました。
それから二月経った頃、また元気な姿でご来山。
疎遠になっていたお子さん達に勇気を出してご連絡されたとのこと。
「言われたとおりに事情を説明し今後のことについても話したてきたよ」と、その時にお孫さんと一緒に撮った写真を自慢げに見せてくださいました。
お子さん達も父からの突然の連絡の上、理由が理由ですから、とてもびっくりされたと思います。
実は私の両親も離婚し、未だに父はどこで何をしているのかもわからないので、他人ごとではないと言うか、ちょっと複雑な心境だったのを覚えています。
○○様はご自身の納骨壇を契約。
それから何度かご来山いただき我々と共に
葬儀の事前相談で葬儀社選定から葬儀の内容と見積書のチェックまでおこない。
生前戒名を授かり、葬儀から四十九日までのお布施をご住職に託し、
子供達には一切迷惑をかけない様にと、ご自身の旅支度を完璧に整えていました。
そして、半年後に静かに永眠されました。
娘さんからのご逝去連絡の声が、とても落ち着いていたのを今でも覚えています。
それほどに完璧な旅支度だったと言うことです。
心よりご冥福をお祈りいたします(礼)
※今後に不安を抱えている方、また自分自身で人生最後のプロディースをされたい方はいつでもご相談ください。
どんなご相談でも全力でサポートさせていただきます。